KIBOW庄内&酒田おしんトライアスロン~挑戦は続く! | 活動報告 | 一般財団法人KIBOW

Report
2013/07/01

KIBOW庄内&酒田おしんトライアスロン~挑戦は続く!

2013年6月22日にKIBOW庄内を開催いたしました。
多くの地元の方々に加え、東京からも古田敦也さんや為末大さん、経営者の方が参加してくださり、大盛況のうちに終了いたしました。

翌23日にはKIBOWチーム2回目の挑戦となる酒田トライアスロンに地元高校生も交えて出場し、好成績をおさめることができました。
当日の様子を代表理事 堀がコラムにまとめましたので、ぜひご覧ください。

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昨年、七ヶ浜のトライアスロン・レースが、大震災後初めて再開された。その際に、「トライアスロンに参戦することにより、被災地を元気づけよう」、 とG1サミットのスポーツ部会が提案し、実現したのが、昨年のG1・KIBOWトライアスロンだ。(コラム:「KIBOWトライアスロン@七ヶ浜~初めて スイム1500Mに祈りを込めて挑戦」 http://blog.globis.co.jp/hori/2012/07/kibow1500m-0158.htmlを参照)。

二回目となる今年は、「東北にあるトライアスロン・レースを盛り上げよう」と、場所を変えて参戦することになった。そこで、白羽の矢が立ったのが、「みなと酒田トライアスロン
おしんレース」だ。G1サミットが誇るトライアスリートのセイノーホールディングスの田口義隆さんと青山フラワーマーケットの井上英明さんがリーダーシッ プを発揮して、参加する人々が増えていった。今年は、新たに陸上選手の為末さんと古田敦也さんの参戦が決まった。更に、産業競争力会議で紅一点の秋山咲恵 さん、福岡市長の高島さん、そして伊藤ハムの伊藤さん等が初参加となった。

僕は、3月頃から1500Mロングに練習の焦点を切り替えて、ひたすらクロールの練習に励んだ。元々は個人メドレーの選手だが、バタフライ、背泳 ぎ、平泳ぎは殆ど練習せずに、腕を鍛えることに励んだ。そして、6月22日の土曜日の朝、4男・5男を囲碁レッスンに送り迎えし、3男を塾に送り、その合 間に都議選の期日前投票を行い、羽田空港に向かった。トライアスロン仲間と合流し、庄内空港までひとっ飛びし、バスに乗りホテルに着いた。

夕方18時20分にバスの迎えがあり、壮行会そしてKIBOW庄内@酒田の会場となる希望ホールに向かった。18時30分にほら貝の低く澄んだ響き が、オープニングを盛り上げる。翌日からのおしんレースとKIBOWの成功を祈念して、吹いてくれたものだ。写真内で右に見えるのが古田敦也さんだ。

まずは、おしんレースの壮行会だ。トライアスロンの大会会長にご参加頂き、挨拶の言葉を頂いた。全部で470名のエントリーだと言う。続いて、青山フラワーマーケットの井上英明さんによる選手代表挨拶&乾杯ならぬ「完勝」だ。

古田敦也さんと為末大さんのサイン入り帽子を、明日一緒に走る高校生に贈呈。皆、いい表情だ。

チームごとに決意表明があり、酒田副市長のご挨拶で壮行会は終わった。僕は、秋山咲恵さんと地元の酒田光陵高校の石塚君と3人でリレーを組む予定だ。

壮行会に続き、KIBOW庄内が始まった。KIBOWの動画が流されて、僕が冒頭に挨拶をして、KIBOW方式のプレゼンテーションが始まった。

【KIBOWとは何か?】http://www.youtube.com/watch?v=0CDvbmrjgrg&feature=youtu.be

プレゼンターは、7チーム。各3分間のプレゼンタイムと2分間の質疑応答時間だ。その後に交流の時間があり、投票だ。賞金合計50万円の配分先を参 加者の投票で決めるのだ。優勝チームの賞金は20万円だ。参加者は投票するばかりでなく、プレゼンターの応援団となり、みんなで地域を盛り上げることにな る。

この庄内の地が6カ所目のKIBOWプレゼン方式でのKIBOW開催だ。この形式で、これまでに水戸、南三陸、福島市、女川、そしていわき市で実施 してきた。庄内の次は、9月21日に陸前高田でプレゼン方式でのKIBOWを開催する予定だ。今までKIBOWの会合を実施した場所は、2年半で30カ所 近くになる。月に一回は、何らかのKIBOWイベントを開催していることになるのだ。

最初のプレゼンターは、TED ×TOHOKUだ。

2番目が、「最上の元氣研究所・アートプロジェクト委員会」。新庄×空家×アートプロジェクト。空き家を利活用することでアーティストを新庄に呼び、アートを新たに生み出す。交流を生み、チャレンジし、発表する場ができるのだ。

3番目が「つながりプロジェクト」だ。夢を追い求めながら頑張っている学生たちが、それぞれの夢を実現するために共に活動する場を提供する。

4番目が、「真酒の連携」だ。辺境の地で芋煮(つまり、BBQのようなもの)をやることで、地理的に断絶されていた人々が交流する場をつくる。

5番目が、「酒田人力車プロジェクト」だ。3人組が、着物で登場。タクシー会社を既に退職済みでやる気満々だ。

6番目が「最上川舟運連携」だ。交通が車、列車になっているがために、川流域のまちが廃れ始めている。人と人、まちとまちを繋げる。 ネットワーク化、連携化して、祭りなどを支え合う。

7番目が「中締め甲子園」だ。それぞれの文化・歴史・風土を落とし込んだ「中締め」を創造し発表する場をつくる。2013年山形県大会。東北大会、ゆくゆくは、中締めW杯を開催したい。

交流会の後に、投票が行われた。結果は、一位は、人力車。二位は、中締め甲子園。三位は、TED×TOHOKU。特別賞は、最上の元氣研究所・アートプロジェクトでした。みんなおめでとう!!

そして、KIBOW庄内@酒田が終了した。僕の締めの挨拶では、「山形が東日本大震災の時に果たした役割は、物資の補給、さらには被災者の受け入れ 等とても大きかった。だからこそ、被災5県以外でKIBOWを行っているのは、唯一山形県のみです。ありがとう」と締めくくった。

KIBOW庄内@酒田の二次会は、酒田のバー、「ケルン」にて行われた。カクテル「雪国」を世界のスタンダードにしたマスターが、50年以上も シェーカーを振り続けている。ウォッカベースのカクテルが、体に染み渡る。ちなみに、「ケルン」のマスターの年齢は、何と88歳。現役最高齢のバーテン ダーだ。

壁にかかっている言葉が、「名物と 始めからは 云わぬもの」。どうしてと聞いたら、「最近、売り出したばかりなのに、すぐに『名物』と呼ぶ人がいる。そんなわけないだろう」って。年数を重ねて始めて滲み出る味がある。

僕の曽祖父堀卯三郎は、庄内鶴岡の出身だ。先祖のお墓は鶴岡にある。縁を感じながらも、翌日のレースに備え早目に就寝することにした。

朝6時に起床。さあて、昨年のG1・KIBOW@七ヶ浜に続き、人生二回目のトライアスロンのスイム1500mへの挑戦だ。海は一回経験しているの で、前回よりは気が楽だ。今年9月には、3800mのオープンウォーターへの挑戦が待っている。楽しみながら、海に慣れることに注力したい。

KIBOWトライアスロン、これからスタートだ。僕らのリレーメンバーは、秋山咲恵さん、石塚君(酒田光陵高校)だ。頑張るぞー!

みなと酒田トライアスロン おしんレース、開会式。古田さん、為末さんの選手宣誓。

スイムスタート前の古田さんとのツーショット。

リレーの部で僕が一位で折り返し中。白帽は4分前にスタート。水色帽は2分前のスタート。黄色帽子では僕が一位。スタート早い組の選手を抜き去るのが気持ち良かった。

スイム終了後にバイクの秋山咲恵さんにバトンならぬ「アンクルバンド」の受け渡し中。リレー30チームで1位でスイムを通過した。

僕は、リレーのスイム一位で通過。23分22秒で、昨年より2分以上タイムを縮めることができた。スイムチームの古田さん、前山さんとともに

トライアスロンのリレーチームが続々とゴールインしている。最後のラン担当の高校生と一緒に、チームメート秋山咲恵さんとゴールラインに駆け込むのは、感無量の気持ちだ。

全てのチームが終わるまで、一人でその場にたたずんだ。天気は、晴れ。だが鳥海山は、雲に隠れ拝むことができない。日本海の浜辺の緑が、青空そして 白い雲とマッチして、程よい感じだ。酒田の潮風が体を撫でていく。トライアスロンの大音量のアナウンスが、辺りを盛り上げ、BGMが快活に流れる。続々と ゴールインしているチームメートの健闘を讃え、拍手が鳴り止まない。

G1・KIBOWトライアスロンチームのゴール前での表情だ。全10チーム完泳、完走です。

G1・KIBOWトライアスロンチームの勇士。東北を盛り上げよう! という掛け声で、集い、参戦しました。

酒田トライアスロン・レースのスイム会場の風景。僕らのレースが終わった後に、U-23の世界選手権出場権をかけた本格的なレースが繰り広げられていた。天気は晴れ。風車が海岸沿いに誇らしげに聳え立っている。

バスに乗り込み、最上川を渡った。『おくりびと』のロケ地に選ばれた庄内地方の風景は、静かで、美しく、神々しかった。かんぽの宿での温泉、そして BBQ慰労会の後に、庄内空港に向かった。搭乗待機中に、最後の最後に鳥海山が顔を出してくれて、拝むことができた。未だに雪を斑模様に冠している鳥海山 の威容は、帰京前にやっとのことで拝めるに相応しい、特別な雰囲気を醸し出している。

人生二回目のトライアスロンリレーで、人生三回目の酒田に来ることができて幸いだ。毎回訪問する石原莞爾さんの遊佐町のお墓に、今回はお参りに行けず残念だ。

離陸の時に見えた鳥海山の威容。日本海の静かさ、庄内平野の穏やかさと対比して、鳥海山が孤高に聳え立つ様は、どことなく誇らしげだ。

東京に戻り、一件取材を受けて、家族と団欒。つかの間の休息をとり、翌朝早くに米国へと旅立つ予定だ。キャリーバッグの中身を、ウェットスーツと水着から、ワイシャツとスーツに詰め替えた。今回の米国出張は、かなり重要な旅となる。しっかりと体調を整えて臨みたい。

こうしてKIBOWによる被災地への訪問、心身の成長のための鍛錬、仕事での海外出張、そして人生の楽しい旅は、まだまだ続く。

2013年6月24日

NYに向かう機内にて執筆

堀義人

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