広大な岩手県での開催。KIBOWの本会の前に、地元NPOの協力によって無償でヘリによる視察が実現。三陸沿岸部及びボランティア活動拠点の遠野の訪問を行った。
冒頭に代表理事 堀の挨拶と400mハードルでの世界大会のメダリスト、為末大さんによる乾杯の音頭で開会された。テーブルごとのグループディスカッションでは、第一部で 「何をしてきたか」、第二部で「現状認識と今後の行動」を話し合って頂き、グループの討議内容を全体で共有した。以下は会場に共有された声。
大鎚町吉里吉里の芳賀正彦さんは、「犠牲になった方々や行方不明になった方々に恥じぬ生き方をしたい。沿岸部の被災地の人々は下を向いてると思うであろうが、吉里吉里は違う。皆、犠牲になった方々に恥じない生き方をしようと前向きに生きている。」
NPO法人グリーンフォーレストジャパン代表の横路美喜緒さんは、「NPOの力を結集すべきだ。NPOには、それぞれの分野のプロがいる。先ず東京 にいる人がやるべきことは、現地(被災地)に行くことだ。メディアで見て納得していてはいけない。現地に行きニーズを見極め、どうやって貢献すべきかを考 えるべきだ。」
遠野まごころネット代表の多田一彦さんは、「自分の限界を知るべきだ。自らの力は小さい。だからこそ協力すべきだ。組織がいっぱい集まっている。横 に連携してもらったり、くっつけたりしている。競争、自己満足はいらない。皆で協力しよう。今、緊急支援から復興支援に移っている。新しい復興の形を模索 したい。ボランティアは、競争、自己満足ではいけないと言いながら、矛盾しているようだが一方では競争、自己満足して欲しいとも思う。是非多くの起業家に は、有効な支援をお願いしたい。今準備しっかりしないと、厳しい冬が来る。それまでにしっかりと準備したい。」
K-1 WORLD MAXチャンピオン獲得格闘家 小比類巻さんは、「格闘家なのに、いざ震災になったらテレビを見ることしかできなかった。そこで、被災地に出向き、ボランティア活動を始めた。テルさんは 歌を書き披露した。アスリートとしては、人に感動を与えたい。心を動かすためには、奇跡を起こす必要がある。奇跡を起こすためには、普段の心構えが必要 だ。自然を大事にして、練習での純粋な気持ちが必要になってくる。強くなるには、世の中を考え、日本のことを考え、感謝の気持ちを大切にする必要がある。 この地球は、人間以外のものでもある。社会貢献を越えた地球貢献が必要ではないか。いずれ被災地で試合を見せたい。」
ピアノの弾き語りをして下さった田野崎文さんは、「3月11日に震災があってから、何もしないままに知らぬ間に傍観者になっていた。周りに頑張って いる人がいて刺激を受けた。そこで、KIBOW盛岡に来た。実際に被災地で真っすぐに生きている人に触れた。今は自分にできること=歌を披露したい。」
様々な立場からの意見が会場に共有され、これからの復興を加速させる繋がりが生まれた。代表理事堀が最後に謝意を述べて、KIBOW盛岡は終了し、二次会開催となった。
KIBOW盛岡は開会まえに、「堀さんには、是非ともヘリから観てほしい」という地元のNPOの強い推奨により、無償(燃料費のみ)で代表理事堀の ヘリによる三陸海岸視察が実現した。また代表理事堀を含む有志で陸前高田と遠野を訪問した。陸前高田では高台にある仮設の市役所に出向き、企画部長の菊池 氏にバスに搭乗頂き被災地を案内して頂き、(旧)市役所も訪問した。菊池部長は、「3階まで水が来て、屋上に逃げ上がった。それでも水が来たので、更に壁 をよじ登りやっとのことで生き残った。」
遠野では遠野まごころネットを訪問した。開催されていた「いわて連携復興会議」に同席させて頂き、復興に向けた取り組みとボランティア活動の状況の理解を深めた。